VR/AR スタートアップが考える未来 – TABI LABO TECH NIGHT vol.1

2018年4月24日 TABI LABO TECH NIGHT「VR/AR スタートアップが考える未来」をTABI LABO が運営しているイベントレンタルスペース BPMにて開催しました。
VR/AR スタートアップの皆様に登壇いただき、現在 VR/AR 業界でなにが起こっているのか、さらにはVR/AR の未来をどうみているのかを語っていただきました。

トークセッション登壇者

山口 征浩 氏 Psychic VR Lab CEO(以下 山口)
株式会社Psychic VR Lab 代表取締役 1977年大阪生まれ。13歳よりプログラミングを始めたGeekなエンジニア。20代後半にマザーズ上場テクノロジー企業の経営を経験。31歳のときMITへ2年半留学。VRを用いて超能力と魔法の使える社会の実現を目指すため2014年Psychic VR Labを立ち上げ、2016年法人化。Web上でVRコンテンツをつくることができるSTYLY を展開中。
森本 俊亨 氏 Graffity CEO(以下 森本)
1994年生まれ。慶應義塾大学理工学部情報工学科にて機械学習を研究。ABEJA経営陣直下でのAI事業開発、PKSHA Technology AIアプリケーション開発、ドワンゴAIラボにてDeepLearningを利用した動画の次時刻予測の研究開発を経験。その後、2017年8月に同社を創業。
岸上 健人 氏 MyDearest CEO(以下 岸上)
MyDearest株式会社代表取締役CEO。1991年生まれ徳島県出身。 慶應義塾大学を卒業しソフトバンクに入社。起業した現在も孫正義の後継者育成機関SoftBank Academiaに入校している。 重度のオタクであり、ソードアート・オンライン(SAO)とOculusRiftの影響で、VRで起業することを決意。 SAOの担当として著名なカリスマ編集者・プロデューサーの三木一馬氏に師事している。 VR×物語・キャラクター分野のパイオニアであり、FullDive MANGA、FullDive novelを開発し世界で展開中。
小林 佑樹 氏 MESON COO(以下 小林)
別名「ARおじさん」 東京大学大学院にてソフトウェア工学を研究。 学業の傍ら、教育系スタートアップにてリードエンジニアとして 業務支援システムなど社内システムの構築開発を行う。 大学院卒業後MESONを代表の梶谷と創業。 COOとしてビジネスや経営に関わりながら、エンジニアとして自社プロダクトの「heymesh」の開発も行っている。
モデレーター:安井 透 TABI LABO CTO(以下 安井)
大学時代は考古学を専攻。大学卒業後ベンチャー企業にてリサイクルビジネスを経験。店舗業務、バイヤー、新店舗立ち上げに従事。上場に伴う内部統制の整備に携わった後、システム部にてPOSデータ分析及び、社内システムを開発。その後、ITスタートアップ企業にてデータ分析業務に携わる。現在は、TABI LABO創業メンバーとして、システム開発をはじめ様々な業務に従事している。

VR/ARプロダクト・サービスについて

安井 まずは登壇者の紹介からさせていただきます。順番によろしくおねがいいたします。

山口 Psychic VR Labの山口と申します。私達、STYLY というサービスを提供しておりまして、まだまだVRコンテンツをつくるのはハードルが高いんですけれども、私達はそれをWebブラウザ上でVRのコンテンツをつくって、各ヘッドセットに配信をするというプラットフォームを運営しています。
このサービスを通してクリエイティビティを開放していきたいと考えております。

森本 Graffity代表の森本です。昨年8月に会社を創業してGraffityっていう、コミュニケーションアプリをつくっています。
Graffityはメインユーザーは女子中学生なので、知らない方も多いかもしれませんが…
空間に落書きをすることでそこに保存されるので、AR時代のコミュニケーションをつくっていきたいと考えています。(※プロダクトは2018年4月24日時点のもの)

岸上 MyDearestの岸上ともうします。みんなかっこいいことを言っているが、私はオタク事業ど真ん中でやってます(笑)。
ソードアートオンラインに出会い、VRデバイスも出始めて興味をもちました。
今は会社を立ち上げて、VRの漫画とかVRの小説とかをつくっているので独特な立ち位置かと思います。

小林 MESONという会社のCOOをやっていて、TwitterでARおじさんっていう名前でやっているのでもしよかったらフォローしてください。
今までVR/ARとは関係ない領域をやってきたが、MESONのCEO梶谷と出会うことでVR/ARに手を出したというのが今です。
つい先日正式にリリースをしたサービスなんですが、heymeshという3Dモデルの検索サービスをやっています。
現状はWebですが、今後はVR/ARもどんどん進出していきたいと考えています。

安井 早速ですが、プロダクト、サービスの話しもちらほら出てきておりましたが、もう少し深掘りして技術的な側面も聞いていきたいなと思います。
小林さんいかがでしょうか?小林さんはどちらかというと、現状Web系かもしれないですが。

小林 僕らオンラインショップからクロールをしてきてデータベース化をして提供しているのですが、近い将来VR/AR世界から直接3Dをもってこれるようにしたいと考えています。
例えば、ドラゴンのモデルを置きたいとなったときに、VRヘッドセットを外さずにそのまま3Dモデルをダウンロードしてその世界にドラゴンの3Dモデルを置ける、みたいなことはやろうとしています。

安井 heymeshは海外からの反響も多かったようですが?

小林 そうですね、今回英語でサイトを構築することで、中国、フランス、ブラジルでリリース打たれたりだとか、ユーザーからの反響も大きいです。あと意外と映像系の会社さんからの問い合わせもきてますね。

安井 次に、岸上さんいかがでしょう?

岸上 さきほどお話ししたように、VRの漫画・小説をやっているのですが、イメージつく人います?全然つかないですよね。
僕らはモバイルVR向けに提供をしています。VR上で文字を読ませるんですね、投資家まわりをした時には文字なんて読めるわけないと散々いわれたんですけど、やってみると読めるんですよね。VR空間で。

安井 どうやって体験できるんでしょう?iPhoneでもできますか?

岸上 iPhoneはまだできなくて、現状はSamsung Galaxy、Gear VR で提供しています。あとは Oculus Go でも提供していく予定です。デモブースで体験できるので、是非後ほど体験してください。

安井 ありがとうございます。Graffity 森本さん、いかがでしょう?

森本 スマホ向けのアプリを開発しておりまして、ARKit を使っています。iPhoneを持っている人は是非ダウンロードして体験してみてください。
ARKit 使ったことある人どれくらいらっしゃいます?
結構いますね、ARKitはドキュメントみればわかると思いますし、すでにARKitのアプリも結構出てきています。

皆さん、まずネイティブにするか、Unityにするか迷うかと思うのですが、僕らはARKit がリリースされる前から開発しているということもあり、Swiftでゴリゴリ書いてます。
ようやくUnityも使えるようになってきたな、という感覚はあります。

Swiftで面倒くさかったのが、行列変換ですね。空間をベクトルで表現していくというところが大変でした。

あと2つ目が、だからこそ heymesh がいいんですけど…
Swiftではscnファイルが扱えるのですが、世の中に出回っている3Dモデルは基本的にはfbxだったりして、fbxをscnファイルにコンバートしないと使えないという…
だた、Swiftではコンバーターライブラリが使えないという状態で、全然アニメーションつかないし、テクスチャつかないということが起こる。
その辺はUnityのほうが優れている感じはします。

安井 Reactを使ってるというお話しも聞いたのですが?

森本 あぁ、そうですね。
クロスプラットフォームを狙っていたこともあって、ARKit、ARCore周り以外のところをReact Nativeで構築しています。この辺、かなり多くの苦労が凝縮しているので、もし聞きたい方いれば個別に。

小林 画像処理系のエンジニアも多くいらっしゃいますよね?

森本 そうですね。僕らは機械学習の会社でもあるので、ローカライゼーションという技術を開発しています。ローカライゼーションというのは何かというと、自分の位置を推定する技術で、それを研究開発しています。
僕らのアプリだと、投稿したその場所に投稿したものが出てくるようになっているんですが、そこにローカライゼーションの技術が使われており、東大卒の方と共同で研究しています。

安井 Graffityの精度って結構すごくて、そこに描いたものが本当にそこに描かれるんですよね。iPhoneお持ちの方は是非体験してみてください。
次に山口さん、ご経歴も長いので色々なご苦労も経験されてきているかと思いますが…

山口 クリエイティビティをいかに開放するかということで、Webブラウザ上でVRコンテンツをつくれるサービスSTYLYを提供しています。
Webで作ったVRコンテンツをVRデバイスで動かせるようにしたり、モバイルで動かせるようにしたり、あらゆるデバイスで動かすことができるようになっています。

ボタン一つで、Web上で作成したコンテンツを各デバイスに反映させるというところは、結構大変だったんですけれども…
技術としては、Unity側からWebをよんで、WebとUnityが通信するようなかたちで構築しています。WebのほうはReactでつくっています。
サーバーサイドですが、3Dスキャンで撮影したものを全自動でWebで使えるようになれば良いなと思って、
ファイル形式も、3dsもあればobjもあれば…色々あるんですけれども…結構辛くてですね。
それを、Webにアップすると自動的に変換するっていうのをつくったんですよね。

小林 え、つくったんですか??

山口 そうなんです。あらゆる形式で、あらゆるデバイスに配信しようとすると裏方ではそんなようなことをやってます。

小林・森本 へー!

山口 YoutubeのURLとかを放り込むと自動的に映像がVR空間に浮かんできたりとかもできます。
手軽にVR空間に取り込むことができることで、素材をつくる人とそれを組み合わせて世界観をつくる人、いろんなタイプの人が出てくると思っていて、それを掘り起こしていきたいなと考えています。

VRコンテンツつくるには、エンジニアも必要で、デザイナーも必要で、配信するには英語の申請とかやらないといけなくて結構大変じゃないですか、それをWeb上でつくってボタンひとつ押すと、ほんとワンクリックで各デバイスに配信することができるようにしたんですよね。

それはすごい拡がるんじゃないかなと思っております。

安井 VRコンテンツをWebで手軽につくれるということで、敷居を下げているという点ですごいなと感じております。

なぜ今VR/ARなのか?

新たな活躍の場をVR空間で

安井 次のトピックに移りまして、なぜ今VR/ARなのかというところ、また、それぞれビジョンがあって事業を始めているかと思うんですけど、その辺を深掘っていければと思うのですが…
岸上さん、いかがでしょうか??

岸上 オタクだったもので、VR出てきた時にはもう…画面の中に入れるんだっていう、ずっと夢見てきたことができるんだって感じまして、ARは好きなキャラクターが出てくるっていうことで興味をもちましたね。

安井 ソードアート・オンラインに影響を受けたということですが。

岸上 この前、レディ・プレイヤー観てヤバイな〜と、まだ興奮が冷めてないんですけど…また、明日も観てきたいと思っております(笑)。

安井 将来的にどうしていきたいとか、ありますか?

岸上 VRが出てきたときに思ったことは、新しい活躍の場、チャンスができたと思ってまして、現実世界では絶対に勝てないような相手とでもVRの世界では勝てる可能性があるというような。
今まで、活躍の機会がそこまでなかったような人達にエンターテイメントで勇気を与えていければと考えています。

会社の方向性としては、ソニーのエンターテイメント部門がやっているようなことは全部やっていきたいと考えております。

安井 ハードもいくんですか?

岸上 ハードやりたいですね。ハードには夢がありますね。今は全然ソフトなんですけどね。

視覚を皮切りに五感を代替

安井 次にお聞きしたいのは、森本さん。AIからARという分野に入っていかれておりますが、どういう未来をみているのか興味があります。

森本 僕自身は元々脳みそに興味があって、どういう構造なのか?ということを中学生の頃から考えてました。だから、哲学とかが好きで、大学に入って初めて人工知能というものに出会って脳を数式で表現できるということに共感を覚えて、そこから人工知能の勉強をはじめました。
で、僕の究極のゴールはAGIっていうArtificial General Intelligence、汎用的人工知能をつくることですね。
結局これを目指して研究をしてきたのですが、気づいたんですね、これはできない(笑)

これ、できないというのは今できないということであって、3〜40年後できると僕は思っています。
具体的に論文にあたっていて気づいたことはですね、今ディープラーニングでできることとしては五感の代替ができるということに気づいたんですよね。

五感を代替するって考えた時に人間ってどこが一番大事でしたっけと考えると、視覚ですよね。
視覚っていうものをより拡張したり、自動化したり効率化していくような事業が10年間で出てくると考えたのが2016,2017年だったかと思います。

10億人くらいの人にインパクトを与えるような事業をしたいということで、今コンシューマー向けのARの事業を選んでいるという背景になっています。

安井 そうすると、今は視覚ですけど、五感をひとつひとつ攻めていくという感じなんでしょうか?

森本 そうですね。最終的には全人間の機能を自動化していくような会社にしていきたいと考えています。

安井 基礎研究もかなり大切になってくるように思えるのですが?

森本 そうですね。ARでまず立ち上がったその先に投資していきたいなと思っています。

安井 なるほど。ありがとうございます。

生活の中にARが入ってくる予感

安井 それでは小林さん、先程ビジョンも話していただいたかとも思うのですが。

小林 はい、森本さんみたいにすごいことは言えないんですけれども。僕は、逆というか、先程自己紹介にもあったんですが、本当に元々3DCG界隈には全く関与はなかったんですけれども、まぁ、CEOの梶谷にARの会社やろうよって誘われて、ちょうどそのときにAR Kitのデモが発表されて、それを観た時にこれはすごいなと思って、そこで始めたのが最初ですよね。

なにがすごいなと個人的に思ったかというと、これは多分スマホアプリの代替になれると感じたんですよね。その前にVRが流行っていたんですけど、僕自身はそんなに興味がなくって、これは多分自分の実生活には入ってこないだろうな、と思ったんですけど…
ARはなんか、僕らの生活に入ってくる予感がしたというか、例えば今までスマートフォンの中でみていたものが、普段観ている景色の中に情報を付与して出してくれるっていうのは自分の生活が劇的に変わるのが想像できましたし、自分でなにかつくりたいって思って、最終的にはVRも入ってきますけどARの会社を立ち上げたってところですね。

で、将来的なビジョンとしては僕らは3Dモデルを扱った会社をしていきたいと考えています。

安井 小林さん、需要をみつけるのがうまいなって思ってまして。

小林 ありがとうございます。今のサービス heymesh は1月に着想を得て2月から開発を初めて、この前リリースをしたんですけど、会社を始めたのが去年の9月なので、9月から去年の12月まではもうずっとUnityでARとかVRもちょっとやりましたけど、ああでもない、こうでもない、っていうことをずっとやっていたという感じです。

安井 小林さんとは去年の創業当時にお会いしていて当時ARのプロダクトとかみせてもらっており、今回のイベントもMesonと共催させていただいているのですが、今年に入ってあっという間にサービスを立ち上げて世界からも注目されているということで、今後も色々と協力していけれればと思っております。

VR空間という新しいマーケットの出現

安井 山口さんは、いかがでしょう?なぜVRなのか?

山口 VRに初めて出会って思ったのは、情報を見せるデバイスではないなということなんですよね。みせるっていう、情報を押し付けるようなコンテンツがはじめすごく多かったんですけど、そうではなくて、VRデバイスってなにかを引き出すデバイスだなと思ったんですよ。
それは、クリエイターが創りたいなっていう気持ちにさせることかもしれないし、観た人も観たことからその情報、メッセージから眠っていたものを引き出すようなことができるのではないかと。
毎日VRを使ってくると、押し付けられるっていうより外に存在するっていう感覚、その人が常に体に身にまとっていたい空間があったりということがすごく大事になってくると思います。

VR使ったことがある方はわかると思うんですけど、精神的にはすごく影響力がありますよね。それから、精神的にも影響力があれば、肉体的にも影響力があると思うんですよね。
VR、Mixed Realityを多くの人が日常的に、スマホをポケットに入れているような感覚で身につけているっていう時代がくると思うんですよ。

そういう時代になってくると肉体と精神にすごく近いところに影響力のあるデバイスを多くの人が毎日つけている状態になってくるというのは大きいことだと考えていて、それはビジネス的にも大きいくなってくるということなんですよね。

VR/MRデバイスを日常的につけて仕事もするようになると、一日8時間デバイスをつけている人が10億人いたとすると、年間3兆時間くらいになるんですよ。
現状、時間換算で僕らVRを開発していても、毎日何時間もつけないです。
それが何百万倍という時間を費やすようになるんです。

重要なことはもう一つあって、今のメディアって可処分時間の取り合いになってるんですよ。
スマホにしろ、Webにしろ全部そうだと思うんですけど、Mixed Reality のメディアって別のことをしていても情報を表示し続けることができるという、可処分時間の取り合いではない全く新しいマーケットが生まれるということなんですよね。

そのデバイスは人間の精神と肉体に近いところで日々人に影響を与えていくほどの、新しいメディアが生まれるっていうことなんですよね。
そういうところに早めに携われてきたというのは良かったなと思っています。

安井 なるほど、可処分時間の取り合いではない新しいマーケット、その視点はおもしろいですね。

VR/ARで実現させる未来

ARクラウドによるインタラクティブな体験

安井 次に、どういう未来を実現させていくのか、また注目している技術とかあればお聞きしたいのですが、森本さん、いかがでしょう?

森本 今AR業界で注目されている技術がありまして、ARクラウドっていう技術です。ARクラウドっていう言葉って聞いたことある方、どれくらいいらっしゃいますか?
あ、結構いらっしゃいますね。

ARクラウドを簡単にいうと、現実を3Dモデルとしてクラウドに保存したものを指します。ARクラウドでなにができるようになるかというと、スマホをあけた1秒後に自分が世界の中でどこにいるのかということがわかるようになるんです。
これがかなり注目されていて、海外ではすでに5、6社出てきていて、その中でもBlue Vision Labs っていう会社が注目されています。

ARクラウドが使えるようになると、先程言った自分のいる場所がわかるようになるのですが、それによってどうなるかというと、リアルタイムでAR空間でインタラクティブに絵を描いたり、例えば、銃を撃ったりすることができるんです。
こういうことがすでに実用化され始めていて、そのARクラウドに乗っかるアプリを作っているのが我々です。

僕らもARクラウドをつくれないというわけでもなくて、そのARクラウドをつくる技術も研究開発しています。

安井 なるほど、共有されたAR空間という感じでしょうか。さらには、視覚だけではなくて、五感を制していこうと考えているんですよね?視覚以外をどう攻めていこうとか考えているんですか?

森本 完全にデータ量の問題なので、ディープラーニングをかませれば対処できるというのが今の現状です。聴覚、触覚は可能ですが、ちょっと難しいのは嗅覚、味覚なんですよ。そこって正解データがないので。そこは10〜20年先になるかなと思います。

VRでアナログ感を表現

安井 岸上さんいかがでしょう?

岸上 あの、ちょっと全然関係ない話しをしてもいいですか?

安井 どうぞ(笑)

岸上 みなさん、漫画村ってご存知ですよね。なんで高校生が漫画なんて無料で良いんだって考えるかわかりますか?
なぜかというと、高校生にとってはただのデータなんですよ。

みなさん、電子書籍になったのになんで値段同じなのかと思いません?
僕は、出版社と近いのでコスト構造がわかるので理解できるのですが。

漫画って娯楽品なので、そもそも値段ってあってないようなものなんです。
ちなみに、アメリカだと漫画って1500円くらいするんです。日本だとジャンプ400円で買えるんですけど、それって結構ありえない安さだと思ってます。

値段に疑問をもつ理由として、紙という存在感に価値を感じているんですよね。
小説でも実在感が欲しいんですよ。僕は電子書籍としても買うんですが、グッズとして紙の書籍を買うんですよね。

スマホっていう効率的なデバイスがあって、ここで全部できるのが一番効率的なわけなんですよ。

でも、例えば本屋って明確な目的があって行くわけではないんですよ。なんかないかなって、あてもなくいって、たまたま店員におすすめされて買うとか。
世の中全部が効率的というわけではなく無駄が多いんですけど、ただ、その無駄にお金を払う動機が集まっているわけで。

VRに話を戻すと、VRって無駄があるんですよ。
電子書籍が捨ててしまったそういう無駄な部分をVR空間で、実在感というか良い無駄を取り戻していけないかと考えています。
なので、VRでアナログ感を実現させていきたいと考えています。

安井 なんか、真逆なことを言っているようなんですが、面白いですね。
現実のアナログをVRでということなんですが、実際VR空間で仕事をしているというような記事もこの前みましたが、山口さん実際どうなんでしょ?

VRならではの新しい表現の創出

山口 そうですね。結構完全にシャットダウンされていると、実は集中できるんですよ。

岸上 めっちゃわかります(笑)

山口 今、VRのデバイスも解像度もかなり高くなってきていて、仕事結構できますよ。

岸上 本当そうですよ。

安井 なるほど、たしかにVR空間に超大画面を映し出して仕事をするとかもできるんですよね?

山口 そうなんですよ。集中もできるので、便利だなと思ってます。
VRって現実でできることを再現するという方向性もあると思うんですけど、そっちではないかなと思っていて、VRでしかできないことを実現させていく人が増えてくることで、価値が高まると思っています。

そういう意味では、アーティストであったり、クリエイターといった既存の枠にとらわれない発想のある方々を巻き込むことが重要だと思ってます。

VRでビジネスやっているおじさんの話しをきくと、ありきたりのことしか聞く事ができないんですが、アーティストの人って発想が面白いんですよね。

例えば、ショッピングをVRでやろうってなったときに、私のつくった服は海に入って飛びこんで買いたい、とか、そういう発想はなかなか出てこない。
他にも、猿のお面を全員被らせてこれがVRや、っていうのやりたいとか、わけわからないんですよね(笑)

VRにしかできない新しい表現をする人達が出てきてほしいなと思ってます。

昔からテレビ電話は流行ると言われていて開発していたんですが、これほどモバイルが普及してテレビ電話をするようになるかというと、みんなスタンプ送るんですよね。

これって、今あるものを代替しようとしてもそういう発想は出てこなくて、そいういう意味でもVRにしかできない表現を考える人たちの支援をしていきたいと考えています。

安井 先程もお話しいただいたように、新たな市場ができあがるというこのタイミングでどれだけ多くの人を巻き込んでいけるか、ということなんですよね。

3DモデルのAmazonを創る

安井 最後に小林さん、いかがでしょうか?

小林 将来的には3DモデルのAmazonを創りたいって思っていて、今って実生活でなにか欲しいと思った時にだいたいAmazonで買うと思うんですけど、それの3D版をやりたいんですよね。

3Dモデルを買おうと思ったら僕らの heymesh を見に来るみたいな状況をつくりたいなと思っていて、今はVR/ARのクリエイターさんしか需要がないかもしれないですけど、将来的にVR/ARが普及してくるとたぶん女子高生も3Dモデルを買うようになると思っています。

要は自分が持っているVR空間であるとか、自分の部屋にあるARのデコレーションをもっと増やしたいとかで3Dモデルでデコル、みたいなことが起こると思っていて、その時にも僕らのサービスを使ってもらいたいと考えています。

なので、VR/ARのクリエイターさんの支援をして、一般普及を後押ししているというのが今になります。

安井 そうすると、意外とGraffity さんと親和性が高そうな気もしますね。

小林 そうですね!今も使ってもらってるんで。

安井 それこそ女子高生が3Dモデルをダウンロードして、ってことが行われているってことなんですよね。

小林 そうなんですよ。

小林 山口さんのさっきの話もすごい面白いと思っていて、例えば広告もARならではのものになっていくはずなんですよね。

スマートフォンだとユーザーが入力したものしかデータとして活用できないですが、AR時代はユーザーが入力していないものも判断できるようになるんですよ。

今までだったら、いらない広告もたくさん出ていたと思うのですが、それがもっとユーザーにとって有益な広告のみが出せるようになるのではないかと思います。

あとは、今注目している技術を少し話すと、

ARの会社としてはじめているので、将来的にはARのアプリをつくっていきたいと考えているんですが、最近注目しているのはむしろVRでして、なぜかというとVR世界のなかでARのUXのテストができるんですよ。

今って、ARグラスがまだ一般化していないので、ARのグラスができたときにどうやって見えるかとか、どいういう風にみせるとUXが良いかということが実験できないんですよ。

VRってそもそも仮想なので、これがもし現実だったらARでどう見えるのかっていうことが実験できるんですよね。
それを実験するための場としてVR世界ってすごい便利だなということに最近気づきましたね。

最近、VRチャットってあるんですけど、最近VRチャットの中で会社のオフィスをつくるってことをやっているんですけど、VR世界のなかで人と対面した時にどういう風な情報を出すのが良いのかとか、実験したりとかしています。

あと、もうひとつは、Web VR/ARは結構自分の中で注目していて、heymeshをつくる前にARアプリを結構つくったんですけど、ARっていったときにARって理解してダウンロードする人って少ないんですよ。
ARっていう言葉自体がわからない。そうするとアプリケーションってダウンロードする敷居が高いのに、ますますダウンロードされなくなるっていう。

WebARだったらURLをクリックすればすぐ体験できるので、ダウンロードっていう障壁をなくすことができ、すぐにAR体験を提供できる。
今までってWebARって結構しょぼいものしかなかったんですけど、MozillaがWebARを使えるアプリケーションを出したりしていて、近い将来WebARも実用的になるんじゃないかなと思ってまして、結構注目しています。

安井 ありがとうございます。VR/ARスタートアップの皆様に色々とお話しを伺うことができ、個人的にも非常に楽しく時間を過ごさせていただきました。デモブースもありますので、是非みなさまVR/AR体験をしていってください。

 
今後のイベントは以下グループより案内いたします。
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